漂泊の歌人、若山牧水は、大の酒好きであることも良く知られています。
夏の暑い盛りに逝きましたが、死体から腐臭を放つことなく、“アルコール漬け”の効果と評されています。

われとわが惱める魂(たま)の黒髮を撫づるとごとく酒は飮むなり

「然し、心の合うた友だちなどと相會うて杯を擧ぐる時の心持も亦た難有(ありがた)いものである」とも綴っています。

いざいざと友に盃すすめつつ泣かまほしかり醉はむぞ今夜

 

漂泊と言えば、自由律の俳人、種田山頭火も酒豪でした。

朝酒朝鳥晴れてくる
ゆうぜんとしてほろ酔へば雑草そよぐ

 

山頭火は、「まず、ほろほろ、それから、ふらふら、そして、ぐでぐで、ごろごろ、ぼろぼろ、どろどろ」と、ほろ酔いから泥酔への過程を表現しています。

牧水も山頭火も、旅に明け暮れ、酒と仕事が渾然と一体を成していました。

歩かない日は