「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」が、昨年末に、文部科学省と厚生労働省の連盟で公布されました。従来の、「疫学研究に関する倫理指針」と「臨床研究に関する倫理指針」がここに統一されました。

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針

人を対象とする医学系研究に関する倫理指針の全文です:

http://www.jsph.jp/news/rinnrishishin.pdf

 

主な内容として、以下の10項目が挙げられています。

(1)研究機関の長及び研究責任者等の責務に関する規定(第2章関係)

(2)いわゆるバンク・アーカイブに関する規定(第1章、第3章関係)

(3)研究に関する登録・公表に関する規定(第3章関係)

(4)倫理審査委員会の機能強化と審査の透明性確保に関する規定(第4章関係)

(5)インフォームド・コンセント等に関する規定(第5章関係)

(6)個人情報等に関する規定(第6章関係)

(7)利益相反の管理に関する規定(第8章関係)

(8)研究に関する試料・情報等の保管に関する規定(第8章関係)

(9)モニタリング・監査に関する規定(第8章関係)

(10)施行日(第9章関係)

 

ファルマシュプールのミッション:

創薬から育薬まで、バイオマーカー探索から臨床試験/臨床研究支援まで、
医薬品開発における、あらゆるプロセス刷新へのコーディネイト業務を行います
 

の中に掲げた「臨床研究支援」を具体化するに際して、今後、この指針の理解と適切な運用が基本になっていきます。

 

特に着目している項目が、2つあります。

(2)いわゆるバンク・アーカイブに関する規定(第1章、第3章関係)

試料・情報を収集し、他の研究機関に反復継続して研究用に提供する機関について、「試料・情報の収集・分譲を行う機関」として位置付け、本指針を適用することとしました。

バイオマーカー探索などにおいて、臨床試料のサンプリング(&バンキング)と、解析研究機関における橋渡しは、ファルマシュプールが担うコーディネイト業務のひとつと考えています。

 

(9)モニタリング・監査に関する規定(第8章関係)

侵襲(軽微な侵襲を除く。)を伴い、介入を行う研究について、モニタリングや必要に応じた監査の実施を新たに求めることとしました。

臨床研究をめぐる不正事象に歯止めをかけるために導入されるもので、今回の指針の目玉とも言えます。本倫理指針の施行は平成 27 年4月1日からですが、この第8章のモニタリング・監査に関する規定については、同年 10 月1日から施行とされています。ファルマシュプールとしても、充分に吟味・検討して、良い支援体制を構築していきます。

 

倫理指針の制定は、決して臨床研究推進にブレーキをかけるものではなく、従来の曖昧さを払拭するルールを示したものであり、welcomeと受けとめています。

もちろん、当初は新たな煩雑さや戸惑いは必至であり、こんなときこそ、永年の治験で培ったファルマシュプール・スタッフが臨床研究の領域でもお役に立てれば幸いです。
困ったこと、面倒なことに直面されたとき、遠慮なく気軽に声をかけて頂ける、そんな存在でありたいと願っています。