初回でも触れましたが、ゲノム薬理学: PGxとは

「薬物応答と関連するDNA及びRNAの特性の変異に関する研究」 です。

薬剤応答、すなわち薬の治療効果や副作用の表れ方には個人差が生じることがあります。

 

薬の効果は血中濃度が一定の値に達すると現れはじめ、
ある値を超えると副作用がおこりやすくなります。

薬が効果を発揮し、副作用が現れないちょうどいい血中濃度にするため
服薬量や投与回数が決められます。

血中濃度

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、このちょうどいい血中濃度になるはずの量の薬を飲んでも人によっては効きがよくなかったり、副作用が出たりと個人差が生じることがあります。

では、このような薬に対する反応の個人差と遺伝子がどう関わってくるのかを解説していきます。

 

薬を飲むと、その成分は吸収され、肝臓で一部が分解されて
残りの成分が血液中に入って全身を回っていきます。
作用目的の場所へ到達した成分は薬の効果を発揮します。
最後は肝臓で代謝され腎臓でろ過されて体外へ排出されます。

 

薬物応答性の個人差

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 例えば、薬を代謝する酵素の働きが落ちている人では血中濃度はどうなるでしょうか?

体内に入った薬が予想より代謝されず血中に残り、
血中の濃度が上がり副作用の危険性が出てきます。
逆に、代謝酵素の働きが良すぎる人ではどんどん薬が代謝され
排出されていってしまうため血中濃度があがらず薬が効果を発揮できません。

このように薬の代謝・吸収・輸送等に関する酵素などのタンパク質に変化があると
血中濃度にも変化が現れてきます。

「タンパク質に変化」、これの大きな原因が遺伝子、DNA・RNAの変化なのです。

 

遠回りしましたが、これでゲノム薬理学: PGxは「薬物応答と関連するDNA及びRNAの特性の変異に関する研究」につながりました。
薬物応答の個人差の原因の 1 つとして薬の代謝・吸収・輸送等に関するタンパク質をコードする遺伝子の差(多型)があるということです。

次回は、DNAの変化のひとつ、遺伝子多型について更新したいと思います。

 

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