酒と仕事 (65)
ファルマシュプールを起業したとき、経営実績を有する友人から、「ベンチャー企業は3年持つのが30%、10年持つのは10%に過ぎない」と言われました。とりあえず、どうにか5年持ったな、というのが正直な実感です。
経営者として自分はアマチュアそのものでした。薫陶を受けた、かつての上司(臨床血液学/教授)からは、連絡を怠ると「首を吊ってはいないだろうね?」という心配のメールや電話を、何度も頂いてきました。
右往左往しながら、言葉だけ覚えても意味がないと知りつつ、経営関連のWEBサイトの記事とか、マネジメントの書とかも結構、読みあさりました。溺れる者は藁をもつかむ、という心境です。そんな中で、最も励ましのエールを得たのは、ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)です。
いまさら自分を変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。
得意とする仕事のやり方を磨くことに力を入れるべきである。成果をあげる秘訣は、ともに働く人たち、自らの仕事に不可欠な人たちを
理解し、その強み、仕事のやり方、価値観を活かすことである。成果をあげる者は自分自身であろうとする。他の誰かであろうとはしない。
自らの仕事ぶりと成果を見て、自らのパターンを知ろうとする。
他の者には難しいが自分には簡単にやれることは何かを考える。
自らが得意であると知っていることを、自らが得意とする仕方で
行うことによって成果をあげるいま最も重要な仕事は何か? その仕事に集中する。
常に優先順位を考える。明日をつくり出すための活動を明確にする。
ピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)
常に昨日よりも明日を優先する。
仕事帰りに馴染みのSAKEBARに立ち寄りました。
“山本 純米吟醸 うきうき”は、季節限定のさらりとした生酒です。ちなみに、夏になるとブルーカラーの“ドキドキ”が登場します。肴は、“桜えびと茄子の揚げ出し”、こちらも旬の走りで、酒とマッチング抜群の美味でした。
カウンターで立ち飲みした後、温かくなり急にほころんだ夜桜を愛でて、ぶらりと独り歩きしました。